富士ヒルクライムでDNSしてきました
DNSとは
インターネット業界人にとってはDomain Name Serverの略称だし、筋トレ勢にとってはDome社のスポーツサプリメントブランドですよね。
今回はそのどちらでもなく”Did Not Start”つまり「棄権」。
「あいつ、走らなかったよ」つまりチキン野郎、って意味です。わかりやすい。
ちなみに途中でリタイアした場合はDNFです。”Did Not Finish”「あいつ、ゴールしなかったよ」ということ。これもわかりやすい。
DNSなので、走ってすらないっていう。
こうなった経緯をご報告申し上げます。
Mt.富士ヒルクライムについて
名前のとおり、富士山を自転車で登ります。
コースはこんな感じ。
距離25km、獲得高度1,300mです。
ほら、ずっと登ってるよね!そりゃそうだよね!
「富士山を自転車で登ってきます」っていうと「すごいところを走るんですね!」とドン引き気味に言われますが、走ったらわかるけどひたすらゆるめの坂が延々続く感じだし、道もきれいに整備されているので実際には割と走りやすい。
ただ、ずっと坂道なのでしんどいのはしんどい。
あまりにも坂が続くので、勾配が変わって緩やかになったのを「下り坂だ!やった!」って錯覚するほど。
ゴール時間に応じてランクがあるので、タイム競う猛者が多いんですが、私はどっちかっていうと完走を目指すタイプ。時間競うとかむりむり・・・
トップ選手だと1時間切るんですけど、それ坂道で平均25km/h出てるってことよね・・・怯える・・・
この大会、富士山で行われるということもあって人気のイベントで、実力を問わず全国各地・海外からも集まるほどです。1万人くらい参加します。
私はというと今年で3回目の参加。
職場の仲間と一緒に参加しています。仲間って言うと同僚っぽいけど、実際には役職がずっと上の人たちです。本部長的な人とか役員的な人とか。
なので、たまに宿泊地が野戦司令室になることがあります。
会場までの道のり
大会前日は受付です。
受付会場は富士北麓公園。文字通り富士山の麓。
ここまでどうやっていくかというと…こんな感じ。
- クルマに乗せてくる
- 電車を使って輪行
- 自走(地味に多い)
私はというと、鉄ちゃんなので輪行一択ですよね。
新宿から大月までは、特急あずさ。写真はかいじだけど。あずさってあずきと見間違えるよね。特急あずき。
大月から富士山までは、富士急の「快速 富士登山電車」に乗る。はしゃいでますね。後輩に撮らせました。
そして、奥多摩落車事件の傷も癒えておらず、大変痛々しい。
途中の上吉田で降りてブルートレイン激写。
さすがに客室内には入れず。
富士・はやぶさだったから14系なのかな?
富士単独編成の時は24系じゃなかったっけ?
そうこうしてるうちに富士山駅到着。結局、富士山はほとんど見えず…
普段ならこの先に富士山が見えるんですけどね。
ここから宿へは自転車を組み立てて自走。
組み立てようとしたら後輪がパンクしてるし…汗だくになりながらチューブ交換。
坂道をえっちらおっちら登って、宿に到着。
なんとステキなコンドミニアム!しかも軒先にはBBQスペース!
もう走らずにBBQやって酒飲もうよ〜!
受付という名のショッピング
まずはお昼ご飯。宿の近くには飲食店も多く、富士吉田は「吉田のうどん」が有名で、人気のうどん店を訪れてみると、うどんの玉切れで営業終了。
仕方なく、ちかくにあった蕎麦屋へ。個性的な蕎麦屋さん。店主がしゃべるしゃべる・・・ジャニーズの長瀬くんが15歳の頃にあったことがあるけど今では想像できないくらい可愛かったとか、マッチと一緒に撮った写真があるとか、謎の店主。
お蕎麦は普通に美味しかったです。
腹ごなしも終わり、坂を登って受付会場へ到着。
富士ヒルは大会の参加者だけでも1万人近くになるビッグイベントなので、自転車関連産業がこぞってブース出店してます。限定セールをやってるので、参加者じゃなくてもこれを狙って来てる人も多い予感。
大会直前にサプリメントを求める人、下山用装備を忘れた人、雨予報なのにレインウェア忘れた人も、メーカーやショップのブースがあるから安心だね!
私はというと…
・交換したチューブのスペア補充(街中のショップで買ったほうがずっと安いのに…)
・CO2ボンベ(汗だくで空気入れるの辛い…これ使えば空気入れは一瞬)
・給水ボトル(みんな買ってて、つられてつい…)
を買いました。あと、こないだ落車で破れたウェアも買い直そうかと思ったけど、それはまた今度にする…
そうそう、ウェアといえばR○phaは人だかりができてて異彩を放ってましたが、あそこのウェアはキレイだけどちょっとね…
なんか、お金持ちのオッサンが若さアピールで無理して着てる印象が強くて、好きになれないの…
デザインはとても好きなんだけどね。カッコいい・かわいいデザイン。なのに着てる本人は腹出てボテッとした感じだったりして、そういう、ものはいいのに客層が微妙で敬遠しちゃうのって、あるよね。
「Ra○ha着てます」ってのが一つのステータスみたいな感じになってるんだけど、それがものすごくうざったくてもう。
そんな理由で、手を出してないんだけど、実はものすごくほしい。
(でもたぶん買わないだろうな〜。やっぱ客層の理由で)
各メーカーとも、販促品配ってたりします。
たいてい「SNSでハッシュタグ付きで投稿してくれたら差し上げます!」ってパターンだったり。今回はCATEYEでタオルマフラーもらいました。
これ以外には、Panarasorもチューブ買ったらステッカーもらったけど、使い所がわからない件。
こういう記念ボードが出ているんですが、参加者の名前でできています。個人情報の塊だね!
せっかくなのでみんなで記念撮影とかしました。
降る降る詐欺
今回、天気予報では大会当日、雨の予報。
とはいえ、登って降りるのってほぼAMで終わるので、降りはじめる時間が遅いなら登っちゃえって勢いでしたが…
んー、10時ごろから雨?なんとも微妙なタイミング…
これだと、五合目までは降られずに済むけど、下山で雨にやられる。
雨の中、下り坂…恐ろしいのでそれは避けたい。
かといって欠場もなぁ、せっかくここまで来たし…
そんなことをいいながらサイゼリヤで晩ごはん。富士山まで来て、サイゼリヤ。いいけどさ、好きだから。
「とりあえず、明日朝5時くらいに起きて、天気見ながら判断するか〜」とのことで、とりあえずちょっと飲みてえな酒買ってくるかコンビニ行こうぜ、という話になりまして。
さすがえらい人。胆っ玉が座っている。
そして「俺Switch持ってきてるんだけど。宿のテレビめっちゃでかいから、HDMIケーブル買ってみんなでやろうか」というわけで家電量販店を探し出す先輩。
もう、何をしに来たんだか。
というわけで、ドン・キホーテにきました。富士山に来てドン・キホーテ。
この大人たちはもうダメだ。
ということで、21時から登頂判定会議を実施。
天候をみながら、明日出走するかどうかを決定する会議です。
あれ?明日朝5時に判断するんじゃなかったの?
「だってさ〜、みんな朝5時って連絡つかないだろ?」
いや、明日は流石にみんな起きるよ?
そして宿の部屋に到着。
えっと、ワイン3本がテーブルに並んでいますね。どういう会議でしょうか。
まぁ、案の定ですけど、「やばそう」「下りが怖い」「雨降るなら朝から降れよな」という意見が飛び交っていて、結局「やめとくか」っていう意見に集約されたわけです。
翌朝。
ん~、曇ってはいるけど、降ってはいない。
……これ、行けるんじゃね?
でもなぁ、やっぱり10時から雨の予報は変わらずだしなぁ…
うん、初志貫徹☆ 欠場しまーっす!
さて、欠場するとなると、受付で配布された計測チップを返却しにいかねばなりません。(紛失すると5,000円請求される)
したがって、とりあえず会場までは行かねばならないのですが、出走者全員がスタートし終えてから行かないと邪魔になってしまうので、時間をおいてから向かいました。
そして会場付近の模様がこちら。
あはははは!これは!無理だね!
ちなみに2016年の同じ場所の模様です。
というわけで早々と引き上げ、荷物を持って駅に向かいました。
駅で吉田のうどんをいただく。朝一番のお客さんだから、ちく天サービスしてもらった。
ものっそ太くて固いうどんだけど、これはこれでなんか好き。
帰りは鈍行。急遽帰ることにしたので予約してなかったし。高尾までの直通列車。
数年前まで東海道線を走っていた211系です。今は中央本線(立川・高尾から先)を走ってます。
こいつは途中の大月で前に3両を増結。先頭車両に乗っていたので、バッチリ増結シーンも取れました。富士急から連絡線を経由して中央本線のホームへ。
高尾からは中央特快。
始発だから楽勝だよね、と余裕ぶっこいていたら荷物を忘れて下車してしまい、忘れ物保管所のお世話になるという、「おまえは富士山に何をしに行ったのか」と言わざるをえない富士ヒルDNSでした。
ところで。
ガチチャリダーの先輩はこの濃霧の中、五合目まで完走。
あとで聞いたら、五合目は降っていなかったそうですが、下山時に本降りになり、ブレーキ操作も危うくなるレベルだったそうで…
そう考えると、怪我からの回復も不完全な状態だったし、棄権して正解だったなぁと改めて思いました。走ってたら下山でどうなってたかホントわかりません。